【9月のメッセージ】日々ありがとうございます。
猛暑日が続いた8月でした。20日から23日まで、第10回世界宗教者平和会議(WCRP)がドイツのリンダウで開催され、会長先生・光祥さまがご参加されました。大会のテーマ「慈しみの實践」を深く心に刻み、宗教者一人ひとりが神仏から託された使命・役割をもち、共通の未来のために、大和・調和の精神をもって大乗菩薩道の実践をさせていただきたいと思います。

今月の会長法話は「『違い』があるからこそ」です。法華経の「薬草諭品」の「如来の説法は一相一味なり」をもとに、「みんなを愛おしむ心」を持つと、「『違い』がある意味と尊さ」に気づくことの大事さを教えていただいています。紀貫之(古今和歌集)の歌の解釈を通して「真実」とは、「人はみな心の根底において、この世に存在する全てのものを愛おしいと感じ、慈しんでいる」と教えていただきます。このことを自覚すると、人と自分に違いがあることの尊さも見えてきます。

私たちは、一人ひとり異なる因と縁によって生まれてきています。生まれてからもそれぞれ独自の縁にはぐくまれて「私」という個性があります。人種・容姿・宗教・考え方見方等の違いを受け入れ、「宇宙の真理は一相一味」(すべての人はみな安らぎと幸せを得ることを約束されていること)を証明するお役が私たちにはあるのです。「薬草諭品」を学ぶとき思うのは、「みんなちがってみんないい」(金子みすゞ)と、「ナンバーワンにならなくてもいい、もともと特別なオンリーワン」(世界に一つだけの花)のことばをいつも思い出しています。

今月は、「脇祖さま報恩会」(ご生誕130年)の月です。慈悲行に徹された脇祖さまに倣い今ある尊い命に感謝し、「自己を進化」しつつ「大己」を胸に、さらなる布教精進をさせていただきましょう。秋季彼岸供養のお手取りもよろしくお願いいたします。合 掌

教会長 西村 季代子