日々ありがとうございます。

令和5年も師走に入りました。今年もおかげさまで皆さまとともに元気に布教精進させていただき誠にありがとうございました。3年のコロナ禍を経て、4年目の今年は5月からコロナ後の生活になりましたが、コロナ前に戻るということではなく、修行のあり方もいろいろな見直しをし、いわゆる「佼成会(神戸教会)の衣替え」をしながら来年も進んでいきたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。

今月の会長先生のご法話は「いつでも元気--病も辛苦も善知識」です。元気で、健やかに、おだやかに生きるためにはどんな心がけが大切なのかをご指導くださっております。良寛禅師が大地震に見舞われた友に送った言葉「災難に逢う時節には災難に逢うがよく候。死ぬ時節には死ぬがよく候。災難を逃るる妙法にて候」は、災難や生老病死の苦しみは、この世のだれ一人として避けることができないもので、それをあるがままに受けとめることが、その辛苦に押しつぶされないですむ唯一の手立てだと伝えています。

法華経の一節の「提婆達多が善知識」の善知識とは、「人生をどう生きなければならないかという大問題に眼を開かせてくれる友」のことだと開祖さまはご教示くださいます。また、「病はこれ真の善知識なり」(永観律師氏)ともいいます。「病も健康のうち」。会長先生は、「私たちはもともと健康で元気な身心を与えられ、ときに不調があっても、それを生きる力に変えていく能力をいただいている。自分のなすべきことに精いっぱいとりくむと、もちまえの『生のエネルギー』はたらく」とご指導くださいます。そのうえで、さらに大切なことは、「欲や怒りを越えて、和やかな心をもって、日々精進をつづけること、心田を耕すことだ」と強く押し出してくださっております。元気でいるためには、動かないといけない、働くとは、人さまのために動くこと、お役はありがたいといつも教えていただきます。肝に銘じて行じていきたいと思います。

会員のAさんは、お役と仕事を駆使してパワフルに動いておられます。体が悲鳴をあげ、次々と病気が出てきました。しかし、「病も善知識」ととらえ、手術入院の前日までお手どりをしてくださっております。「病も健康のうち」「生のエネルギー」を感じて元気に戻ってこられることを念じております。

今月は、成道会の月です。お釈迦さまがお悟りを開かれた日です。すべてのご縁を善知識ととらえ、感謝で1年を振り返り、今ある幸せをかみしめながら、自他ともに救い救われの布教精進をさせていただきましょう。

どうぞよいお年をお迎えくださいますようお祈り申し上げます。

合 掌

教会長 西 村   季 代 子