(①からの続き)

昨年88才になったご主人にとってさすがに介護も大変になり、周りのすすめでAさんは施設に入所されました。ところが離れてみると、ご主人は奥さんの事が不憫に思え、「最期は家で自分が看てやりたい」と連れ戻し、「若い頃には苦労させたから罪滅ぼしや」と言いながらも、喜んで最後まで看取られたのです。

大好きなご主人に「ありがとう」「ありがとう」と言いながら、4月11日にAさんは安らかなお顔で旅立たれました。息子さんは仕事を休んでかけつけてくれました。そして「母に戒名をください。ご供養もお願いします」と言われ、「落ち着いたら父は僕が面倒みます」と言ってくれたのです!私は嬉しくて思わずAさんに「良かったね。本当に嬉しいね」と声をかけていました。

改めてこの15年を振り返ると感謝の気持ちでいっぱいです。Aさんが安らかに人生を閉じられた事。私自身も家族の理解があったからこそ通い続けられた事。今、こうしてAさんを偲び、真心でご供養させて頂ける幸せ。

Aさん、私にたくさんの幸せを本当にありがとう。(K 女性)