【3月のメッセージ】日々ありがとうございます。
3月は、佼成会にとって創立記念を迎える大切な月です。また、春のお彼岸の時期でもあります。が、今年に入り猛威を振るう「新型コロナウイルス」の国内の感染拡大を危惧し、創立記念式典をはじめ3月末までの教団行事が中止になりました。4月の発足70周年式典を控える我が教会にとってもいろいろな思いが駆け巡っています。

期せずして、会長先生は「佼成」3月号で満足できる幸せと題し、「何ごとに対しても、不足を口にしないで満足する」「少欲知足」「何ごとにも『よしあし』をいわない生き方」と“いま”に感謝して生きる大切さをご指導くださいました。「欲をはなれると徳がくる」という脇祖さまのお言葉を通して、「ほどほど」という加減によって「人のことを考えるゆとり」がわいてくると教えていただきます。開祖さまは、この「ほどほど」という加減を水の柔らかさ、素直な性質になぞらえ「円い器に入れば円くなり、四角い器に入れば四角になる。『我』というものがない」と表現されています。また、怒りや貪りといった濁った心を持たず、「いつもきれいな気持ちでいることが、いちばん幸せな生き方だろう」と教えていただきます。朝夕の読経供養をしっかりとさせていただき、濁った心を鎮めていきたいと思います。そして、法華経「見宝塔品」にでてくる「頭陀」という行に焦点をあてられ、「頭陀第一」と呼ばれた魔訶迦葉の行を現代に沿って不足を口にしない、少欲知足という姿勢で表してくださいました。また、自分自身の容姿について「よしあし」をいうのは、命に対する不殺生戒を犯すことだとご指導くださいました。感謝していくことの大切さを教えていただきます。

新型コロナウイルスによって、修行の根本道場である大聖堂や教会、地域道場に集えないという経験のない困難に直面しているいま、会長先生がおっしゃる「与えられたものをできる限り素直に受け容れて、感謝のうちに暮らす」というご指導を心がけるとともに、年頭ご法話にある「即是道場」の精神(信仰姿勢)に沿って、これまで以上にご供養、手取り導きといった基本信行に邁進させていただきましょう。「法華経によって人を救い、世を立て直す」という開祖さまの創立の精神をかみしめ、組彼岸会に新しい方をお誘いして先祖供養の大切さをお伝えしましょう。そして、すべてのご縁を私の「発(ほつ)」にして、神戸から世界へ 時空をこえてつながろうのテーマのもと「いまだかつてない」布教精進をさせていただきましょう。合掌

教会長 西村 季代子