教会長さん  4月3月末高校部の皆さんと、今から61年前日本国内において唯一地上戦が行われ、多くの尊いいのちが失われた沖縄へ平和学習の旅で行かせていただきました。現地で生々しい戦争の傷跡、様々な資料館、記念碑等を訪れ、当時の様子を学ばせていただいたり、ご供養をさせていただいたり、また、現地の方から色々とお話を聞かせていただき、あらためて、戦争の恐ろしさ、そして平和の有難さを教えていただきました。
人は病気になって初めて健康の有難さを感じ、年老いて初めて若さの有難さを感じます。死んで初めていのちの大切さを知るのかもしれません。それと同様に戦争の悲惨さを知って初めて平和の有難さを知ることができるとも言えるのでしょう。
4月号『佼成』のなかで会長先生は「親の役割」と題し、「礼儀やしつけなど、人間としての基本を教育するのは家庭であり、親の大切な役割です」とご指導くださっております。まず親としての意識をしっかりと持つことが第一で、その上で大事なことを伝えていかなければなりません。まさに親と子は「同時誕生」なのでしょう。
沖縄にきて、戦争の傷跡に触れ、多くの方の貴重なお話を聞かせていただき、仲間同士で話し合っていくなかで大きく生まれ変わっていく高校生たちを見ていると、親の世代ともいえるこちら側がしっかりと意識を持って人間としての生き方やあり方の基本、家族の有難さ、平和の大切さを次の世代に伝えていくことの必要性をあらためて強く感じます。
いよいよ桜も開花する季節となり、お釈迦さまの降誕会そして神戸教会の発足記念日を迎える月となりました。明るく積極的な気持ちで前向きに精進させていただきましょう。