【12月のメッセージ】

11月は教団創立80周年の最後の月に開祖さま生誕会を迎え、一年の布教伝道を三宝にお供えさせて頂きました。

12月は、何かと心が忙しく感じますが、教会では成道会の式典があり、子供たちが楽しみにしているクリスマス会も開催されます。「正定聚」(仏さまのようになりたいと決意した仲間)を通して、共に信じて行ずる中、新しい年を迎える準備をして参ります。

今月の会長法話は【使命にめざめる】から「道を楽しむ人に」「願いをもって」と八正道の最後に示された「正定」を教えて頂きました。

「正定」とは、心が常に仏の教えに安住していて、周囲の変化によって動揺しないことと受け止められますが、そこにある幸せを精いっぱい感受するような心も「正定」の一つで、その道を「楽しむ人」にはだれもおよばない。と会長先生はおっしゃいます。安楽な人生を歩むには何事にも、感謝の心が根底にあるのだと思います。

八正道の「正」という字は、「一」と「止」が組み合わせてできています。仏の教えの「一」といえば「真理」であり「法」です。いわば、八正道の各徳目は、いずれも私たちが「真理に止まる」ための実践であり、その基本となるのが「正見」。何かにつけ、ふと省みて「正見」に立ち返る習慣をつけることが大事です。現象を正しく見ていくと、どうすれば気持ちが楽になるのかがわかる。仏さまのように、ものごとをありのままに見ること(正見)によって、静寂で澄みきった心(正定)を得る ― それは「あの人の苦しみを除いてあげたい」「この人が慈悲の心を得るお手伝いができたらいいな」といった、菩薩としての願いをもって生きるということでもあるのです。「八正道」が八つの徳目に分けて示されているのも、「一人ひとりの個性にあった精進の仕方でいいのですよ」という、釈尊のあたたかな教えの示し方に違いないのです。仏の教えをとおして人間らしい生き方を学んだ私たちは、仏への道を歩みつつ、一人でも多くの人の仏性開顕という使命を果たしていきたいと思います。

12月1日には、西村教会長さんをお迎えします。新たなスタートをされるよう、心から念じております。   合掌