日々ありがとうございます。

梅の花の香りが風に乗って届く季節になりました。月末には、サクラが舞うことでしょう。コロナ感染も続きますが、「ウイズコロナ」の気持ちで感染対策もしながら日々精進して参りましょう。

今月の会長先生のご法話は「福田(ふくでん)に種をまくーーー布施③」です。「布施は利他・布き施す」と1月より会長先生より続けてご指導いただいております。

台湾の「慈濟(ツーチー)基金会(ききんかい)」慈善団体は、法華経の教えに基づき、「慈悲(じひ)済世(さいせい)」(仏の慈悲心をもって人びとをあまねく救うこと)を目的とし、「援助を必要とする人がいるからこそ、奉仕する機会をいただくことができる」という精神に会長先生は深く感銘を受けておられます。「おかず代を少し節約して、毎日五毛(一元の半分)をこの竹筒にためましょう」「毎日、五毛を筒に入れるたびに、人を救済する気持ちをもち、節約するたびに、人を愛し、救済する心をも貯金していただきたい」と創設者の證嚴(しょうげん)法師(ほっし)はいわれています。本会の「一食を捧げる運動」の根源につながる精神を教えていただきます。

6年前、近畿支教区カンボジア平和使節団として青年と一緒に行き、カンボジア仏教研究所訪問の折、青年たちが、本会の「一食を捧げる運動」の発表をしたところ、研究所の一所員さんから「この研究所は、立正佼成会の平和基金からご援助いただきできたものです。日本のみなさんが余ったお金を寄付したのではなくて、一食を抜いて献金してくださったと聞いてびっくりしました。私にもできることだと思います。」と聞き、「一食を捧げる運動」の精神(同悲・祈り・布施)を再確認し、捧げる慈悲の心の貯金もしていきたいと思いました。

「福徳」が生じる教団にとの会長先生の願いのなかで、私たち一人ひとりが、困っている人やつらい思いをしている人のお役に立つことが、自分の救われであり、幸せであること。心から喜びを持って布施をすること。人さまの笑顔に心満たされて、なんのわだかまりもない清々しさ(すがすがしさ)を味わうこと。その幸福感をまた味わいたくて、おのずから「布施をさせていただこう」という気持ちになると教えていただきます。また、布施を通して、自利と利他が一つになるそこに大きな幸せがあることを自覚していきたいものです。

昔から、布施という「施しの種」をまけば、のちに福徳を生ずる「福田(ふくでん)」となる。福田にしっかりと施しの種をまいて、耕して参りましょう。それが私の栄養になっていくのです。

今月は、教団創立84周年記念の日・春季彼岸会の月です。開祖さまの本会創立の願いを再度かみしめて、我が家のご先祖さまにも感謝し、先祖供養と「施しの種」をまき、布施行を徹底して実践し、自他一如の精神で、精一杯の布教精進をしていきましょう。よろしくお願い申し上げます。

合 掌

教会長 西村 季代子