【8月のメッセージ】日々ありがとうございます。
やっと梅雨明けとなりました。先月上旬の「令和2年7月豪雨」の犠牲となられた御霊のご冥福と早期復興を祈念致します。また、新型コロナウイルスの第2波ともいえる感染拡大にも心を配りながら、段階的に日常を取り戻していきたいと思います。「早めの自粛と遅めの再開」の本会の方針を維持しつつ、感染の拡大を防ぐため『3つの密』を避けつつ身体的距離を保つことに努めてまいります。

今月の会長先生のご法話は「むだなものはない」です。法華経の「如来寿量品」を通して、「ほんとうの自分」に帰るための精進をご指導くださっています。仏さまはさまざまなかたちで、あるいはものごとをとおして、私たちが迷いの世界から離れるヒントを与えてくれています。いいことも悪いことも含めたこの世のあらゆるできごとが、「ほんとうの自分」に帰って幸せを味わうためのヒント、縁になるということを教えてくださいます。

余命半年の宣告を受けた方が、「何の治療もしない、家族と楽しく残された時間を過ごす」と半ば投げやりの言葉を言われ、家族は悩みました。1日でも1時間でも1分でも長く生きていてほしいと家族は願っていました。家族は、明るくふれあう一方で精一杯の先祖供養・菩薩行をされました。そんな時、友達が会いに来てセカンドオピニオンを勧めました。その友達のご縁で、入院し治療を受け退院し、寿命の増益をいただき、心穏やかに家族との生活を楽しみ、2年半後旅立たれました。ご家族は、この2年半がとても有意義で幸せな時間だったとおっしゃっていました。家族全員が「ほんとうの自分」に帰って幸せをつかまれたのだと思いました。
今、コロナ禍の中、現象を通して、私たち一人ひとりにいろいろなことを教えていただいております。自分のこととして受けとめ、学びにしていくと、むだなものごとは何一つなく、「ほんとうの自分」すなわち仏に帰る縁となるのです。

今月は、戦争犠牲者慰霊・平和祈念の日の月です。即是道場当番を一人が一人の人に声かけして、たくさんの方で平和への祈りとともに新型コロナウイルスの収束も祈願しながら修行してくださいますようお願いいたします。
そして、すべてのご縁を私の「発(ほつ)」にして、「神戸から世界へ 時空をこえてつながろう」のテーマのもと「いまだかつてない」布教精進をさせていただきましょう。合掌

教会長 西村 季代子