「自由自在」などに用いられる言葉は、束縛がなく、自分の心のまま、思いのままという意味です。「序品」の「心自在を得たり」とは「自己の欲するままに在ること」という意味ですが、自分の思うままに何でもしてよいということではありません。開祖さまはご法話の中で、「自由があるということは、自分がなすべきことをしているということです。なすべきことをしていれば、自分は自由なのです。自ら奉仕をし、周囲の人のためになることを真剣にやることが、本当に自分が在ることなのです」とおっしゃっています。このお言葉のように自分がなすべきことをなすことこそが大切なのです。

佼成出版社「The Yakushin」1993年2月号・法華経日常語辞典より