【5月のメッセージ】日々ありがとうございます。
「令和」元年に入りました。「令和」とは、「厳しい寒さのあと、美しく咲き誇る梅の花のような希望に満ち溢れた時代に」「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ」という意味が込められているそうです。一人ひとりが精一杯自分の花を咲かせられるよう精進していきたいと思います。また、先月は「平成」最後の月に、神戸教会発足69周年式典を池田貢一郎8代目教会長様にご来道いただき、みなさまとともに感謝と、来年の70周年に向けての誓願を新たにさせていただきました。池田元教会長さんより「毎日『ありがたさがし』をして、いい縁にふれたり、いい縁になったりすることが信仰即生活になる」ことを教えていただきました。

今月の会長法話は「なぜ、苦しみが絶えないのか」です。「『苦』と『苦しみ』の違い」は、「苦」とは、「四苦八苦(生・老・病・死・愛別離苦あいべつりく)・怨憎会苦(おんぞうえく)・求不得苦(ぐふとっく)・五蘊盛苦(ごうんじょうく))」のことで、「思いどおりにならないこと」「自分ではどうすることもできないこと」を示しています。その「苦」を「なんとかしたい」と望み、とらわれて諦めきれないと、心に「いやだ」とか「つらい」といった感情がおこり身心を苛(さいな)む「苦しみ」に変わると教えていただきます。法華経「方便品」の「生死の険道(けんどう)に入って 相続して苦断えず 深く五欲に著(じゃく)すること 犛牛(みょうご)の尾を愛するが如し」の一節より、「欲にとらわれているから、苦しみが絶えない」と説き、思いどおりにならない事実を受け入れることができないために苛立ち、あくせくして、苦しみを深くする私たちの心のありようを戒めてくださっています。

会長先生は、「『苦』は『智慧』の湧く泉」だとお示しくださっています。例えば、数千万円の借金を背負うなかで、「この苦しみは、私に必要あって与えられた試練」と受けとめると、苦しみではなく楽しみともなる、苦から逃げずにそのまま受け入れる覚悟ができるとその苦は智慧の湧き出る泉となり、「苦」は楽しみに向かう大切な道しるべとなると教えていただきます。
今月は、青年の日があります。神戸まつりにサンバ・バテリア・ボランテイアに参加します。「令和」にふさわしく美しく心を寄せて行進し、広宣流布していきましょう。また、このさわやかな季節に、「自己を進化」し、「大己」を胸に、智慧と思いやりをもって布教精進させていただきましょう。    合掌  教会長 西村 季代子