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このたびの、東日本大震災の被害状況をテレビでみるたびに、本当に心がしめつけられるようになりました。
そんな中、私ごとですが、15日から18日まで沖縄に行っていました。
以前から楽しみにしていた旅行でしたが、主人の東北の仕事仲間、私の仙台の友達の安否がわからない状況の中で「私たちだけが旅行に行っていいの?」という思いにとらわれました。
主人は旅行をやめてボランティアに行きたい、と言い、私は涙が止まりません。ボランティアに行っても迷惑になるだけ、家で泣いていても何もできないだけ、とわかり、複雑な気持ちで沖縄にいきました。
沖縄も寒く曇っていて、海を見た途端、テレビの津波の映像を思い出し、怖くてまた涙が出ました。
しかし、沖縄の町中で「東日本大震災のために節電をしましょう!」という放送を耳にし、入ったコンビニやお土産やさんで「義援金」の箱を目にし、遠く離れた沖縄の皆さんが心から東北地震を心配し被災者に寄り添おうとなさっている姿を目の当たりにし、あぁ素晴らしい!と思いました。主人と私たちにも何かできることを、と話し合いました。
主人の仕事仲間がもし避難所で暮らしておられるなら、いつでも我が家に来ていただけるようにしよう、ということになりました。
私たち夫婦のような方が神戸には多いと聞きます。
震災を経験し東日本の方がおかれている、いろいろな苦労が決して他人事ではないからだと思います。
海ー丹波支部塔ー丹波支部平和ー丹波支部

最終日にようやく沖縄らしい晴天に恵まれ、奇麗な本当にきれいな、マリンブルーの海に癒されました。そして、立正佼成会が「高校の翼」で毎年訪れる平和祈念塔とひめゆりの塔に行きました。主人が平和祈念塔の仏さまの台座のところに置かれた千羽鶴の中から、立正佼成会のものを見つけました。奇しくも「福島ブロック」の千羽鶴でした。
み仏さまが「見ていますよ、いっしょうけんめい生きなさい」と言ってくださっているように感じました。

平和の塔の元、多くの戦没者の慰霊碑がありました。この方たちの犠牲があって今日の日本の平和があるのだと教えていただいています。
また、こんな悲劇の戦争は決して繰り返してはならないとひめゆりの女学生は訴えているようです。今の東北の現状は「戦後」と重なります。
戦後がれきの中から、日本は、現在の復興を遂げました。
沖縄も戦火の中から、基地問題を抱えながら、「平和」と「日本」を考え続けてきたのです。
そして、青いどこまでも澄んだ海、人々の穏やかな笑顔は、
誰もがお互いを思いやり、支えあって日本の今日の「平和」があるのだと
教えてくれているような気がします。
阪神大震災の復興も多くの方の思いやりと支えあいのなかで成し遂げられたと思います。

いま、また、東日本大震災の被災者に寄り添い「日本」の平和を念じます

東日本大震災の被災者の皆様、どうか、お身体を大切になさってください。
少しずつですが、日に日に春が近づきます。
私たちの気持ちが、祈る気持ちが、どうか届きますように・・・・。

                        
                    合掌

                丹波支部    大森教衣

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