2016.06 40代 男性  「母の願いは私の幸せ」
身体の弱い母は子宮筋腫がありながらも自分の命をかけ、私を無事に生んでくれました。その後、父の会社が倒産して、父はどこかへ行ってしまいました。母子家庭でも寂しい記憶は無く、覚えていることはお墓参りとお寺参りでした。お墓を掃除しながら、母は色々な話をしてくれ、その時がとても楽しかったです。小さい頃から回っていた西国三十三札所めぐりが二十歳になる頃満願になり、母に何をお願いしていたのか聞くと、「ただあなたが無事に生まれてきてくれたことの感謝と、人の為になってほしいとお願いしていた」と聞き、涙が溢れ、母の子で良かったと心から思えました。

出張の時、九死に一生を得た事故から「仏さまが助けてくれた」と感謝の気持ちになりました。母に話すと「あなたは仏さまに守られているのよ。安心した」と言ってくれ、母は心から仏さまに帰依し、信仰を正しく持てる人はこのように考えられるのだと思いました。神さまや仏さまの救いは、お願いしてもらうものではなく、仏さまを信じきると自分が窮地に立った時、横からすっと救いの手を差し伸べて下さるのだと気付かせて頂きました。
丁度その頃、妻と結婚したのをきっかけに佼成会に入会し、母の言葉はまさしく教えの通りだと思いとても感激しました。

私には兄弟も親戚もいないので、親が亡くなれば天涯孤独だと思い、「自分はどうなってもかまわない」と考えていました。そんな私が「結婚する」と言い出したので母は本当に喜んでくれ「仏さまがくれた縁、この縁を大切に血の縁より心の絆を大切にするんだよ」と言ってくれました。結婚出来たことで2人の父となり、娘が結婚し、近所に住んでくれ、双子の孫も誕生し、妻の両親も来てくれました。岐阜県に行った息子も青年部で一緒だった方と結婚し、2人の孫もでき、青年部長のお役を日夜頑張っています。

先日息子が降誕会で説法をさせて頂き、私もこの神戸教会で今日お説法のお手配を頂きました。たとえ血は繋がっていなくても、見えない絆で繋がっている。私達親子はその有り難さを心から感じることが出来ました。
一人になるはずだった私が、気付けばこんなにも沢山の家族に恵まれ、幸せな時を頂けるとは夢にも思いませんでした。そして、これこそ、仏さまから頂いた大切な宝物であり、母が願ってくれた私の幸せだったと気付かせて頂きました。これからも大黒柱として、この温かく有り難い絆を大切にしていきます。